2012年10月10日水曜日

私たちの思い 2

くり返しになりますが、私たちは現在の江別小学校が立地する萩ケ岡に統合校を建設して欲しいと願っております。

子どもたちにとってよりよい教育環境とは何でしょうか。学校施設は一度建設すると50年は使用されます。数十年先の状況を予想しながら学校を設計するのは非常に難しいことですが、あらゆることを想定して50年の使用に耐えうる施設を考えなければなりません。確かに現時点での児童数を根拠に、通学距離で統合校の設置場所を決めることは説得力がありますが、最短でも校舎完成は4年後です。学校選択制が採用されている江別市では、4年後ですら、児童数を推計するのは大きな誤差が生じてしまいます。ちなみに、8月27日に行われた第11回の統合委員会で、教育委員会から学校選択制の平成24年度の現状が報告されています。資料は回収されてしまいましたので、数字だけをメモしたものを、以下の表にまとめてみました。
統合後の学校規模を、教育委員会では16から17学級を想定していると江小・三小統合委員会だより第4号に記載があります。さらに続けて、“第三小学校の敷地面積は15,323㎡だが、今年3月に札幌市で開校した厚別区のもみじの森小学校は、17学級で敷地面積は 13,847㎡である。校舎は4階建てで事情は異なるが、学校の建て方によっては、一概に第三小学校の用地は狭いとは言いきれない面もある。しかし、今後、統合校のあり方を検討する中で、学校施設用地として必要が第4号あれば、隣接する郷土資料館等の土地を確保することについて市に求めていく。郷土資料館と現在保健センターの駐車場になっている二番通り側の公共用地を合わせると 25,000 ㎡ほどになるが、郷土資料館の移転は考えていないので、その場合は郷土資料館の用地と調整しながら、学校用地を確保することになる。また、第三小学校と郷土資料館等の間の市道を廃止することになるので、付近住民の理解を得ることが必要になる。 ”としています。
私たちの住んでいる街は札幌市ではありません。江別市です。税金は江別市に払っています。「江別市の教育」平成24年度版資料編によると、江別第三小学校の敷地面積は江別市内でも極端に狭く、他の学校に比べ見劣りするようでは不公平感があります。江別小学校の敷地面積は現状のままでも23,142㎡あり、住民の合意が得られる確証もなしに、苦労して市道を廃止しなくとも児童数500名規模には十分な広さがあります。仮に、市道を廃止し、郷土資料館等の隣接する土地を活用できたとしても、第三小学校の体育館はそのまま活用されるため、校舎の位置は現在と変わりなく、郷土資料館もそのまま残す前提なので、グラウンドもさほど大きくすることは出来ないのではないでしょうか。グラウンドの広さを確保するために校舎を高層階にする事も考えられますが、火災などの災害時の避難経路の確保や、夏の暑さ対策などの観点から、小学校としては好ましくないと思います。地域協議会では、ほぼ同時期に開校した上江別小学校といずみ野小学校を見学しました。その時の参加者は口々に、上江別小学校のように広々とした学校が理想だと語っていました。
江別小学校はたくさんの緑に囲まれ、春は桜、この時期はナナカマドやもみじ、さらには理科園に大きな栗の木があり、たくさんの実をつけます。緑が多いということは、そこへはたくさんの野鳥や昆虫が飛来します。子どもたちは校舎から一歩外に出るだけで、あるいは校舎の中からでも窓越しに、自然にふれあい、季節の移り変わりを肌で感じることができます。それが江別市都市景観賞を頂いた要因の一つであると思います。また、前述の学校選択制の現況を見ると、この江別小学校の学校環境とは無関係ではないように思います。私たちはこうした素晴らしい環境で、江別市の将来を担う子どもたちを学ばせたいと思います。
私たち「江別小学校を守る会」の事務局は江別小学校PTA会長を歴任してきました。その活動は地域に根ざし、恵まれた環境を生かした活動を行なってきました。そのことは江別小学校第二十七代校長であった月田健二教育長も良くご存知のはずです。
現時点での両校の児童数と通学距離を考慮すると第三小学校の場所に統合校を建設するという考えは理解できないわけではありません。ですが、それ以外の要素ではほぼ全てにおいて江別小学校が優位であると思います。通学距離はスクールバスなどの代替え手段がありますが、一度建ててしまった校舎の場所は、50年は移転できません。先日の「私たちの思い 1」でもお伝えしたように、江別小学校はすべての建物が改築対象となるため、国道12号側へ寄せて建て、なおかつ玄関の位置を工夫すれば、50mくらいは近づけることは可能と思います。第三小学校側に統合校が建設されれば、江別小学校に子どもを通わせている親からすれば、失うものばかりで到底納得できるものではありません。
先日社名が変わった「王子エフテックス株式会社 江別工場」もさらなるリストラが囁かれています。街は疲弊するばかりです。江別駅前に立地し、通勤も便利なのですから、環境の良い江別小学校を、地域活性化の起爆剤として、子育てに好適な街を江別市としてもPRすれば良いと思うのですが。

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